ロジレス初期設定における店舗チャネルの最適な分類手法
公開日:2026.06.21
更新日時:2026.06.20

こんにちは、フロントラインの成田です。 ロジレス(LOGILESS)を導入する際、初期設定で避けて通れないのが「店舗」の登録です。多くの事業者が、例えばShopifyしか運用していない場合に「Shopify店舗」という1つのチャネルだけを登録しがちです。しかし、販売データを正しく分析して売上をアップさせ、かつ倉庫側の発送作業をスムーズにするためには、店舗チャネルを物理的に分けることが極めて重要です。今回は、数多くのEC立ち上げや倉庫連携を支援してきた私の知見をもとに、データ分析の精度を劇的に向上させ、倉庫の確認コストを削減する店舗チャネルの分類設計と運用のコツを解説します。

月間数億円規模のECをShopifyで構築し、物流を最適化してきた実績があります。ECサイトの立ち上げから、複雑な物流課題の解決までトータルでサポート。貴社のEC事業がさらに成長するよう、効果的なECサイト構築と効率的な物流体制の両面から貢献します。
この記事はこんなEC事業者様におすすめです
店舗分類の最適化は、ロジレスの新規導入時だけでなく、すでに稼働しているすべての事業者様にも役立つ本質的なノウハウです。
その中でも、特に以下のようなピンポイントな状況や課題を抱えているEC事業者様には、今すぐの設定見直しを強くおすすめします。
- 卸取引やSNSギフティングが急増している成長期のブランド責任者様
Shopify等の通常販売に加え、BtoBの卸出荷やインフルエンサー向けのプレゼント発送(売上ゼロ)が急増し、出荷指示の作成やデータ管理が煩雑になっている場合です。
- 広告効果やLTVを厳密に測定して売上を最大化したいマーケター様
サンプルの発送データなどが一般ECの売上データに混ざることで、平均客単価(AOV)や広告のROASが歪んでしまい、次のマーケティング投資の正しい意思決定ができずに悩んでいる場合です。
- 倉庫との間で出荷ごとの細かい仕様確認に時間を取られているバックオフィス担当者様
手動で作った出荷依頼に対して「単価なしの納品書を入れていいのか」などを、出荷のたびに倉庫とチャットや電話で確認し合っており、コミュニケーションの手間を減らしたい場合です。
導入効果 — チャネル分割で「分析時間80%削減」&「倉庫の確認コストが完全ゼロ」に!
ロジレスの店舗を目的別に物理的に分けることで、分析データのクオリティと倉庫出荷オペレーションの効率が劇的に改善します。
実際にこの店舗設計を導入した事業者様では、以下のような素晴らしい導入効果が現れています。
1. 店舗別データのワンクリック抽出でチャネル別採算分析にかかる時間を80%削減
すべての注文データを1つの店舗チャネルに流し込んでいる場合、後から卸先(BtoB)への出荷分やキャンペーン発送分を手動で仕分けてエクスポートする手間が発生していました。店舗を物理的に分けたことで、ロジレスの管理画面から店舗別にワンクリックで検索・エクスポートが可能になり、データ集計の手間が80%削減されました。
2. 納品書有無や金額確認に関する倉庫からの問い合わせが完全ゼロに
マーチャント側から見れば「同じ発送」であっても、倉庫側では金額記載のない手動受注に納品書を入れてよいかなどの確認作業が発生し、コミュニケーションコストが膨らんでいました。店舗を「通常EC用」「BtoB用」「例外発送用(金額なし)」に分けたことで、倉庫マクロが自動で作動し納品書処理を完全自動判定できるようになったため、日々の電話やメールでの問い合わせが完全にゼロ化しました。
初期設定で店舗を分類すべき理由
ロジレスの店舗(チャネル)設定を細分化することで、売上や在庫データの分析精度が大幅に向上します。
多くの事業者が、例えばShopifyしか運用していない場合に「Shopify店舗」という1つの店舗チャネルだけを登録しがちです。しかし、ロジレスは店舗ごとに受注データをフィルタリングして検索したり、CSVエクスポートしたりする機能を持っています。もしすべての出荷元を1つの店舗に集約してしまうと、ECサイト経由の出荷、卸先(BtoB)への出荷、返送やプレゼントなどのイレギュラー出荷がすべて混ざってしまい、後から特定のチャネルだけの出荷件数や実績を抽出して分析することが著しく困難になります。初期設定の段階で用途ごとに店舗を物理的に分けることが、精度の高い分析を容易にするための鉄則です。
分析精度を高める店舗の分類手法
ロジレスの店舗設定では、一般消費者向けと企業取引向け、および特殊な処理用でチャネルを分けることが推奨されます。
実際の運用を想定した、推奨される店舗(チャネル)の一覧は以下の通りです。

上記のサンプルのように、接続システムや配送目的に応じて店舗チャネルを定義します。
ECサイト自動連携店舗
ECサイトなどと自動連携し、通常の一般消費者向け販売注文を受け付けるための中心的な店舗チャネルです。
Shopifyなどのカートシステムや各種ECモールから自動で取り込まれる標準的な受注データが、この店舗に集約されます。通常の販売動向や、BtoC配送にかかる運賃コストなどを他のノイズがない状態で蓄積するため、最も純粋な売上・出荷データを計測する基盤となります。
BtoB向け店舗
EC事業者と提携倉庫との間の在庫移動や、卸売取引などのBtoB出荷に特化した店舗チャネルです。
店舗名の先頭に「BtoB(画像内ではB2B)」と付けて区別することで、通常のBtoC注文と配送ルールや梱包仕様が異なる大口出荷を完全に分離できます。卸先への出荷にかかった物流コストや出荷ロット数の推移を個別に分析でき、BtoBビジネス単体の採算性を可視化することが可能になります。
BtoC向け店舗
ECサイトを通さないエンドユーザー(B2Cカスタマー)への直接発送に使用する独立した店舗チャネルです。
店舗名の先頭に「BtoC(画像内ではB2C)」と付けて運用します。これには、お客様への返送品の再発送や、SNSを利用したプレゼントキャンペーンなどのマーケティング発送が該当します。ECサイトの通常売上とは異なる非売品や例外的な発送をこの店舗に逃がすことで、通常のEC分析データに混入して客単価やLTVを歪めるのを防ぐ役割があります。
売上アップと深い分析を実現する店舗設定のコツ
店舗設定を細分化することは、正確な販売データ分析とそれに基づく売上向上施策の決定に直接貢献します。
店舗を分けることで得られる、高度なデータ分析とマーケティングへの活用コツは以下の通りです。
- 顧客単価と広告効果の正確な測定
SNSキャンペーンやノベルティ配布といった売上ゼロの注文を別店舗に分離することで、一般EC店舗の平均客単価(AOV)や広告費用対効果(ROAS)を正確に算出できます。データにノイズが混ざらないため、どの広告や商品が本当に売上に貢献しているかを正しく評価し、予算の最適配分による売上アップが可能になります。
- リピート率とLTVの精密な追跡
BtoBの大口注文や特殊プロモーション注文が混在していると、一般の顧客(BtoC)の純粋な購入サイクルやLTV(顧客生涯価値)が歪んでしまいます。店舗を切り離して測定することで、一般消費者向けリピート施策の正確な効果検証が行えるようになり、次の売上アップ施策への正確なフィードバックが得られます。
- 倉庫の梱包オペレーション簡略化と確認コストの削減
事業者側にとっては同じ発送手続きに見えても、実際に出荷作業を行う倉庫側では、販売チャネル(店舗)によって梱包資材や同梱物のルール(納品書の要否など)が異なります。特に、手動で作成した出荷依頼は注文金額(単価)が入っていないことが多く、倉庫側では「金額無しの納品書を同梱してよいか」を自己判断できず、確認のための問い合わせが発生しがちです。店舗を物理的に分けることで、店舗情報をキーとした倉庫マクロ等により「納品書同梱なし」などのルールを自動適用させることができ、倉庫と事業者間の不要なコミュニケーションコストを排除して発送スピードを最大化できます。
店舗設定の開始手順(2ステップ)
このような高度で効果的な販売チャネルの分類設定を、専門知識なしで驚くほど簡単に登録できるのがロジレスの強みです。
多くのシステムでは、チャネルの追加や自動連携の設定には複雑なパラメータ構築などが必要になりますが、ロジレスは極めて直感的で洗練された管理画面を備えています。組織設定からわずか数クリックと最小限の入力だけで、新しい店舗を即座に追加して稼働させることができます。この圧倒的な使いやすさと柔軟な設計思想こそが、多くの成長中のEC事業者にロジレスが支持されている最大の理由と言えます。
ロジレスの管理画面にログインしたら、以下の手順で店舗一覧画面へアクセスします。
ステップ 1 — 組織設定を開く

画面左メニュー下部にある設定ギアアイコンから「組織設定」をクリックして設定画面を開きます。
ステップ 2 — 店舗一覧から新規チャネルを追加する

組織設定メニューを開くと、初期状態で「店舗」が選択されており、登録済みの店舗一覧が表示されます。ここから新規店舗の追加およびチャネルの設計を行います。すでに登録済みの店舗がある場合は、同じ手順を繰り返す必要はなく、店舗名と識別用の接頭辞を入力するだけで簡単に新しいチャネルを追加できます。外部システムとの複雑なAPI連携をゼロからやり直す必要がないため、わずか1分程度で作業が完了します。
まとめ — 店舗を分けることは、あらゆる自動化と効率化の第一歩
ロジレスにおける店舗の物理的な分類は、単なる管理上のルール作りではなく、事業全体の成長を加速させる施策です。
店舗チャネルを正しく設計し、マクロ機能によって発送業務を最適化させる本当の価値は、単に「発送ミスが減った」「データの集計が楽になった」ということだけではありません。何よりも大きなメリットは、これまで出荷管理や倉庫との確認作業に割かれていた多大な時間と精神的リソースを完全に解放できる点にあります。こうして削減された時間や手間は、顧客対応の品質向上やリピート率を高めるLTVの最大化、あるいは新たなマーケティング施策の立案といった「ショップをさらに成長させるための攻めのアクション」へ100%投資できるようになります。
さらに、店舗を分けることで得られる恩恵はデータ分析や倉庫オペレーションだけにとどまりません。ロジレスでは店舗ごとにメール配信の内容やテンプレートを個別に設定できるため、BtoB向けには法人向けの出荷案内を、BtoC向けにはプロモーション色の強いサンクスメールを、といったチャネルに最適化されたコミュニケーションの自動化も実現できます。店舗を正しく分類しておくことが、こうした発展的な活用すべての土台になるのです。
このように、店舗チャネルの設計は一度やれば終わりではなく、ロジレスを深く使いこなすための出発点です。メール配信設定の最適化や、さらに高度な倉庫マクロの活用法など、店舗分類を活かした実践的なノウハウは今後の記事で詳しくご紹介していきます。
ロジレスの設定やマクロ設計でお悩みの方、あるいは自動出荷体制を構築してショップを成長させたいマーチャント様は、フロントラインまでお気軽にご相談ください。プロフェッショナルが全力でサポートいたします。

