株式会社フロントライン
物流

物流コスト改定と効率化への模索:通関料金値上げや新ファンド設立などの動向

公開日:2026.07.16

更新日時:2026.07.16

物流コスト改定と効率化への模索:通関料金値上げや新ファンド設立などの動向

株式会社フロントラインの成田です。通関料金の値上げ発表や、物流スタートアップ投資に向けた100億円ファンド設立、改正物流効率化法に対応するCLO支援サービス、さらには物流改善事例やラストワンマイル対策など、実務への影響が大きい重要トピックをお届けします。

ゼネラルマネージャー / 成田 遼太郎
ゼネラルマネージャー / 成田 遼太郎

月間数億円規模のECをShopifyで構築し、物流を最適化してきた実績があります。ECサイトの立ち上げから、複雑な物流課題の解決までトータルでサポート。貴社のEC事業がさらに成長するよう、効果的なECサイト構築と効率的な物流体制の両面から貢献します。

LinkedIn

月間数億円規模のECをShopifyで構築し、物流を最適化してきた実績があります。ECサイトの立ち上げから、複雑な物流課題の解決までトータルでサポート。貴社のEC事業がさらに成長するよう、効果的なECサイト構築と効率的な物流体制の両面から貢献します。

澁澤倉庫が2026年8月より通関料金を約25%値上げへ、人件費と法令対応に伴う改定

澁澤倉庫は2026年7月16日、サービス品質の維持および向上を目的として、同年8月1日受託分から通関業務全般に関する基本料金を約25%引き上げる改定を行うと発表しました。背景には、人件費の高騰や法令対応コストの増加が挙げられています。

出典元:澁澤倉庫/8月から通関料金を約25%値上げ、人件費や法令対応コスト増で(LNEWS)2026年7月16日投稿

通関料金改定への実務的アプローチと3PL事業者とのパートナーシップ構築

通関基本料金の約25%という大幅な値上げは、輸出入を行う荷主企業にとって避けては通れないコスト増加要因となります。こうした局面において、単なる他社への切り替え検討や価格交渉に終始するのではなく、現在の3PL事業者や倉庫会社との間で、業務効率化やプロセスの可視化に向けた最適な連携体制をいかに再構築できるかが重要なポイントです。具体的には、通関手続きにおける書類作成のデジタル連携(EDI化や事前申告の徹底)によって3PL側の手番を減らし、値上げ幅の交渉やプロセス改善の余地を探るなど、現場の運用レベルで連携を密にすることが求められます。弊社も荷主企業の出荷オペレーションの安定化を図るため、現場の実行力とサポート体制に焦点を当てた実務的な伴走支援に注力しています。

セイノーHDが100億円規模の新投資ファンド「SAF」を設立、物流・バリューチェーン領域を支援

セイノーホールディングスは2026年7月15日、物流およびバリューチェーン関連領域を対象とする新たな投資ファンド「SEINO Alliance Fund(SAF)」を100億円規模で設立すると発表しました。本ファンドは、アーリーステージから成長段階のスタートアップ企業への投資に対応し、幅広いアライアンス創出を目指します。

出典元:セイノーHD/物流領域など対象の新ファンド100億円で設立、成長段階投資にも対応(LNEWS)2026年7月15日投稿

新ファンド設立に伴う先進ソリューションの現場実装と3PL連携の可能性

100億円規模にのぼるSAFファンドの設立は、スタートアップが持つ先進的なテクノロジーと既存の物流アセットを融合させ、現場の課題を解決する実用的なソリューションの誕生を加速させる可能性を秘めています。デジタル技術の現場実装は、今後の省人化や生産性向上を達成するうえで必須です。ロボティクスやAIによる仕分け・ピッキングの自動化、運行最適化アルゴリズムなど、スタートアップの技術が実際の倉庫や配送網に早期に還元されることが期待されます。現場側としては、新しいツールをただ導入するだけでなく、日々の出荷・受領の例外対応フローにどう組み込むか、WMS等とのシステム連携仕様をあらかじめ整理しておく実務的な備えが重要です。弊社も、物流、EC、AIの各分野で専門的な知見を持つメンバーが密接に連携しながら、こうしたイノベーションを活用し、現場主導で実務に即した課題解決を支援する取り組みを推進していきます。

佐川グローバルロジスティクスが改正法対応に向け「CLOサポートサービス2026」を提供開始

佐川グローバルロジスティクスは2026年7月15日、改正物流効率化法への適応が求められる荷主企業およびそのCLO(最高物流責任者)を包括的に支援する「CLOサポートサービス2026」の提供を開始しました。同サービスでは、現状の物流オペレーション分析から実効性のある中長期計画の策定までを一貫してサポートします。

出典元:佐川グローバルロジスティクス/「CLOサポートサービス2026」を提供開始(LNEWS)2026年7月15日投稿

改正物流効率化法対応における中長期計画策定と出荷オペレーション安定化の両立

改正法への適合は企業の持続可能性に直結する経営課題であり、CLOの果たすべき役割と責任は非常に大きくなっています。しかし、いかに立派な計画を策定しても、実際の倉庫や出荷のプロセスで混乱が生じては意味がありません。改正物流効率化法への対応において、CLO(最高物流責任者)が推進すべき中長期計画は、単なる理念や数値目標にとどまらず、日々の出荷指示の平準化やリードタイムの適正化といった「現場が回るルール」に落とし込む必要があります。荷主企業と3PL・倉庫会社の間で、受注データの早期確定や出荷シミュレーションを共有し、配送網にかかる負荷をリアルタイムで最適化する運用基盤を整えることが、安定したオペレーション維持への近道となります。弊社は、これらの基盤を構築するための実務に即した連携サポートを通じ、法改正に適応する荷主企業に伴走します。

JILSが2026年度「物流改善賞」を発表、最優秀賞にNX・NPやクボタロジの事例が選出

日本ロジスティクスシステム協会(JILS)は2026年7月15日、第40回全日本物流改善事例大会で発表された48件の事例を審査し、最優秀物流改善賞3件、優秀物流改善賞5件などを決定しました。最優秀賞には、NX・NPおよびクボタロジスティクスなどの取り組みが選ばれました。

出典元:NX・NPとクボタロジに物流改善最優秀賞(Logi-Today)2026年7月15日投稿

受賞事例に学ぶ現場主導のオペレーション改善とデジタル技術の導入アプローチ

受賞事例に共通するのは、現場が自発的に課題を発見し、泥臭く改善プロセスを積み上げた点が評価されている点です。物流における効率化は、先端デジタルツールの導入のみで完結するものではなく、現場のオペレーションとデジタル技術をいかに融合させ、標準化するかが成功の鍵を握ります。受賞事例であるNX・NPやクボタロジスティクス日の取り組みは、単なるツールの導入ではなく、作業員一人ひとりの動線見直しやミス削減の工夫など、徹底した現場目線での改善がベースにあります。デジタル技術の導入は、これら標準化されたオペレーションをスケールさせるための手段です。まずは現場で発生している「探し物」や「手戻り」などの無駄を定量的に可視化し、そのうえでシステム(WMSなど)の機能をどう活用するかという順序を間違えないことが実務において極めて重要です。弊社は、現場主導 of 改善姿勢を重視し、誇張のない確実な実行力を持って荷主企業の課題解決に伴走いたします。

ラストワンマイル問題の本質とEC市場の拡大に伴う多様な課題への対策

ラストワンマイル問題とは、配送の最終拠点から消費者の自宅までの最後の区間で生じるさまざまな配送課題を指します。EC市場の拡大に伴い小口配送が急激に増加し、ドライバーの人手不足や再配達の増加といった運送環境の変化が、この区間における配送負荷を著しく高める結果となっています。

出典元:「ラストワンマイル」問題を軽減する6つの取り組みとは?(ebisumart.com)2026年7月16日投稿

OMSやWMSのシステム連携による再配達削減と配送会社との最適な協力体制

ラストワンマイル問題の解決に向けた第一歩は、配送会社に過度な負担を強いるのではなく、配送会社と連携しながら荷主企業側で受注データ(OMS)と倉庫の在庫・出荷管理(WMS)のシームレスなシステム連携を進め、正確な配送予定と柔軟な受取指定を実現することです。こうした労働環境の変化や2024年問題への対策として、WMSの導入と活用を通じた現場の生産性向上が極めて有効です。ラストワンマイルの負担軽減には、出荷段階でのデータ連携が鍵を握ります。受注を管理するOMSと倉庫のWMS、さらに配送会社の追跡システムを緊密につなぐことで、購入者が注文時に受取日時や配送場所を柔軟かつ正確に指定できる環境を整えられます。これにより配送会社側での不在持ち戻りや再配達が激減します。荷主企業が配送現場の負荷を理解し、出荷元としてデータ連携の精度を高めることが、持続可能な共同配送やラストワンマイル維持の確実な一歩となります。弊社では、荷主企業の出荷オペレーション安定化と、3PL・配送会社との円滑な連携体制の構築を実務面からサポートします。

2026年7月16日のポイント

2026年7月16日の物流ニュースでは、通関料金の改定によるコスト増や、100億円規模の新たな投資ファンドによる技術投資の推進、改正法への対応サポート、そして現場での改善受賞事例やラストワンマイル問題など、物流の全域にわたる変革の動きがみられました。これらに共通するのは、人人不足やコスト上昇といった構造変化の中にあっても、各企業が前向きに効率化や新しい価値の創出に挑戦している点です。

実務においては、以下のポイントが重要になります。

  1. コスト設計とパートナー連携の最適化: 通関料金値上げ等のコスト変動を踏まえ、3PLや倉庫会社と出荷オペレーションの最適化を協議・再構築する。
  2. 法改正に適応する中長期計画の策定: 改正物流効率化法を見据え、現状分析から倉庫・配送現場の実態に即した実行計画を構築する。
  3. 現場改善とシステム活用の融合: WMSなどのシステム導入・活用を進め、現場主導の泥臭い改善活動と組み合わせることで生産性を高める。

弊社は、現場と技術の融合を通じて、実務に即した課題解決を支援する伴走パートナーとして、荷主企業の出荷オペレーション安定化に貢献し続けます。

お問い合わせ・
資料請求はこちら

迷ったらまずはご相談ください。専門家がお客様をサポートいたします。

MEDIAの購読はこちら

物流・EC戦略のお役に立つ情報を定期配信中。
ぜひご登録ください!